イエロー紳士

57.EPSが右肩上がりの株にも粉飾決算はあります

私の今までの記事を読んで「ようするにEPSが右肩上がりの株を探して投資すればよいのかな?(参考:4.株のファンダメンタルズ分析の基本。EPSを見ろ)」と思っている方。その通りです。その認識で合っています。EPSが右肩上がりの株に投資しましょう。

ただし「EPSが右肩上がりの株には粉飾決算をしている企業は無いのではないか」と考えるなら、その認識は誤りです。EPSが右肩上がりの株の中にも、粉飾決算をしている企業はあります。

『粉飾決算』とは簡単に言えば、業績が悪いのに決算に嘘を書いて決算を良く見せる行為のことです。

私も基本的にEPSが右肩上がりの株にしか投資しないのですが、危なかったことが2回あります。

1つ目の会社は、EPSは右肩上がりでしたが、ほとんど誰にも知られてないような地味な小型株でした。配当金も出ず、ROEも高くなかったのですが、PERが割安で私好みの銘柄でした。実際にその株に投資も行ってそこそこ儲かっていました。

ある日その企業に、とある投資会社が投資する(?)だったか買収する(?)だったか、とにかくそういうニュースが出ました。

ただし、その投資会社は当時色々な会社にお金を出していたのですが、その投資会社に投資された全ての企業の株価は「投資するよ」というニュースで一時的に急騰するものの、その後ダラダラと株価が下がり続けるという現象にみまわれていました。なので、ネットでは「この投資会社には投資されない方が良い」とさえ噂されていました。

その情報を知っていた私は、持ち株を全て売ることにしました。含み益だったので、そこそこの利益になりました。

そのちょっと後にその地味な企業の粉飾決算が発覚し、最終的にその企業は上場廃止になりました。あぶねぇ。

2つ目の会社は某学習塾の株でした。EPSはもちろんのこと、配当金も右肩上がりでした。それどころか、ネットの株記事で「弊社は他の企業よりも経営能力が高い」とさえ言っていました。実際、他の学習塾よりもROEが高かった記憶があります。分かりやすい優良企業ですね。

ただ一点、その企業にはおかしなところがありました。なぜか毎年「増資」をするのです。毎年「増資」をするそれらしい理由をそれらしく言っていた気がしますが、私はそれに納得できず投資しませんでした。

しばらく後にその企業の粉飾決算が発覚し、その企業の株価は暴落しました(上場廃止にはなりませんでしたが)。

つまり「EPSが右肩上がりの地味な小型株」でも粉飾決算している場合があるし、「EPSと配当金が右肩上がりでROEも高い株」でも粉飾決算している場合があるのです。

というわけで、私が主張したいのは「だから一銘柄集中投資はやめて、最低でも2銘柄持ってね」(参考:46.一銘柄集中投資は勧めない)ということです。一銘柄集中投資して、その銘柄が粉飾決算していたら大ダメージですが、2銘柄に集中投資して片方に粉飾決算が発覚したらダメージは受けるものの、半身は無傷です。また、もし「もう少し安全性を確保したい」ということであれば、最低3銘柄を持つようにする、としても構いません。その辺は個人の好みなので。

次回、58.他よりも優れた企業を探す目安は高いROE